業務委託契約のメリット・デメリット
(続き)
雇用契約と業務委託契約との違いについて(65歳以上)
業務委託契約のメリット・デメリットの観点から
以下に説明します。
【デメリット】
<受任者のデメリット>
① 社会保険
労働者ではなく個人事業主として扱われるため
社会保険制度(労災保険・雇用保険・社会保険)の適用がない(国民健康保険には加入できる)
② 報酬
収入が安定しない可能性がある
法定労働時間という制約がないため残業代支給も不要で、賃金規制が無く、最低賃金以下の報酬もあり得る
解雇規制が無く、突然の契約解約もあり得る
③ 確定申告
確定申告を行う必要がある
<使用者のデメリット>
① 管理できない
使用・従属性がないため、業務の質を管理することができず、製品やサービスの質がさがることがある
② 報酬
専門性が高いと、報酬が高くつくことがある
【メリット】
<受任者のメリット>
① 老齢基礎年金を満額需給
厚生年金保険に加入して65歳以降も働くと、収入が多ければ年金は減額されるが
個人事業主であれば、どんなに収入が多くても厚生年金保険の加入者ではないので
年金を減額されずに、受給することができる
② 自由度が高い
時間や場所に縛られず、得意な分野の業務のみを行える
望まない業務依頼を断ることができる
<使用者のメリット>
① 経費削減
受任者の確定申告(年末調整)や保険料の支払いをしなくて済む
労働法が適用されないため、場合によっては人件費を削減することができる
② 消費税削減
業務委託契約の場合、報酬は「外注費」として計上されるため
消費税の仕入税額控除の対象となり、納付する消費税を控除できる
※雇用契約の場合、報酬は「給与」に該当するため、仕入税額控除対象外となる
雇用契約と業務委託契約の働き方の違いが
少し分かりましたか?
どちらが良いか悪いかは
個人のライフスタイルや考え方によるでしょう。
そのため、これらの違いを十分確認したうえで
検討することが大事です。
長らく労働者として勤めた方にとっては
突然、個人事業主として働き方を変えるのは気が重いかもしれません。
しかし、得意なこと・経験を生かして専門分野に特化した業務を請け負うことや
会社に縛られず、自由な働き方を始めることは
新しい世界が始まるチャンスかもしれませんね。
長い人生を楽しく生きていくためには
生涯現役でいたいものですね!
企業で雇用され続けるためにも、雇用形態を変えて働き続けるためにも、
社会で長く活躍すること、長く必要とされることが必要だということ分かりました。
最後に
人生100年時代を生き抜くために必要とされる3つの「力」
・時々の状況に応じて新しいことを学び、新しいスキルを身に付ける
・多様で柔軟な働き方の実現
・人とのつながりを大事に、心身を健康に保つ
学ぶ、とか、多様な働き方、というと億劫な感じもしますが
友達や家族を大事にして、健康管理をするくらいなら頑張れそうですよね!
未来のために、できそうなことからトライしてみましょう。
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